"フレームの魔術師"「FELT」の創業者ジム・フェルト氏が語る理想のトライアスロンバイク

2015. 11. 16

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11月7日(土)、千葉市美浜区のイオンモール幕張新都心サイクルテラスで行われたトークショーに「FELT Bicycles」の創業者であり、"フレームの魔術師"ことジム・フェルト氏が登場した。

10年ぶりの来日ということで会場には50人を越すFELTファンが駆けつけ、ジム氏の話に耳をかたむけた。
30分を予定したトークショーは結果的に1時間を越え、一般客も足を止めるほどの盛り上がりをみせた。

 

■自転車作りのきっかけはトライアスロンに出場したこと

モーターサイクルのモトクロスバイクのメカニックだったジム氏、自転車作りの発端は自らがトライアスロン大会に出場したことだったという。

「1982年頃、私がサポートしていたモトクロスバイク選手のジョニー・オメーラとトライアスロンに出場してみよう、という話になったことがきっかけです。モトクロスは非常に体力を使うのでトレーニングの一環で選手も私もサイクリングやランニングを常時行っていたのです」

ジョニー・オメーラといえばモトクロス界のスター選手であり、日本でも名前を知っている人は少なくはないだろう。

「しかし、市販されていた自転車はローテクノロジーで納得がいきませんでした。これなら自分で作った方がいい自転車ができるのではないか? そう思い製作にとりかかったのです。あの時代の主流はアルミニウムフレームで重量が1500g~2000gでしたが、私は強度を保ちながら極力薄くして約700gのフレームを作りました」

ジム氏は軽量で強度の高いリチウムをBBやヘッド、ドロップアウトに採用して現在の高スペックカーボンにも負けないぐらいのトライアスロンフレームを作った。そしてジム氏の手がけた自転車は様々な大会で好成績を残していく。「FELT Bicycles」が誕生する少し前の話だ。

 

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■理想のトライアスロンバイクと「フリースピード」の関係

常に新しいアイデアを考察しているジム氏は理想のトライスロンバイクについても語ってくれた。

「まず『フリースピード』が大切。これは選手が100%の力で漕がなくても出るスピードを指します(名称はジム氏考案)。トライアスロンバイクは『エアロダイナミクス』を工夫して、フリースピードをいかに出せるのかがポイントだと考えています」

風洞実験をもとにフレームの要所を考えながら削り取り、フリースピードをより多く生み出す。すると選手の疲労の軽減や、ここ一番の踏ん張りどきに大きな差異が出るという。

「さらにバイクパートの次のランパートになるべく疲れを残さないようコックピットも大事です。こちらも重量を軽くすることよりもエアロダイナミクスに特化するよう考えています。全体的に軽いトライアスロンバイクを作るというより、エアロダイナミクスに重きを置いた自転車作りを大切にしています」

 

最後に同じ自転車でも乗車する人によってギャップは多様にある、だからプロ選手ではなくともどんどん意見や感想を連絡してほしい。とジム氏は伝えた。

ちなみに"フレームの魔術師"が日本で走ってみたい場所は景色のいい田舎の山間部だそうだ。進化の止まらないジム・フェルト氏と「FELT Bicycles」。その進化スピードはまだまだ加速しそうだ。

 

FELT Bicycles
http://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/

 

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