西内洋行選手の「2010済州国際トライアスロン+IQ」レポート

2010. 07. 27
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第10回目を迎ようとしたアイアンマンジャパン五島長崎大会。ご存知のように口諦疫問題で止む無く中止となった。その代替大会として、急遽今回参加したチェジュ国際トライアスロン大会にアイアンマンのハワイ世界大会予選会の併設が実現した。

まず初めに、アイアンマンジャパン大会事務局の皆さんにおかれましては、今回の件でご心労の事とお察し致します。また、今回の併設においてご尽力された関係各位に感謝申し上げます。

さて、この併設大会の場所は、韓国のチェジュ島。九州のほぼ横にあり、日本と同じような気候である。大会1週間前から現地入りしていたが、天気が良くて大変暑く、噂どおりのハードレースになりそうな予感がした。

しかし、その晴れ間も金曜日まで。土曜から崩れ出し、レース当日の日曜も激しい雨を伴う天気となった。海を見ると今までには無い荒れ模様。レース10分前にスイム中止のアナウンスが出て、スイムのみ中止となった。1人ずつ、3秒おきにスタートするバイク180km、ラン42kmのタイムレースに変更となる。このチェジュ大会は海が荒れやすく、これで3度目のスイムキャンセルである。

私はレースナンバー順の7番目スタート。先頭は地元の英雄パク・ビュンフン選手。約20秒先に行くパク選手に追いつくべく飛ばすが、全然差が縮まらずに、逆に離され始まる。

 

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ここのコースは、前半ほぼフラットで、この日は追い風。110km付近から急激な上りがあり、ここからアップダウンの連続が始まる。残り30kmはまたほぼフラットに戻る。この日は、110km過ぎから濃い霧が発生していて、視界10mの危険な状態になった。下りでは時速60kmにもなるので、コースを熟知していない選手にとっては恐怖の走行となったであろう。

幸い私は、現在在籍している海外のチーム、teamTBBの合宿で昨年ここを訪れていて、コースは大体分かっていたので、安心して乗ることが出来た。

バイクでは、パク選手が独走。4時間41分の驚異的なタイムを叩き出す。続いて篠崎選手、韓国のカン選手。3分後にハム選手、私、菅沼選手と続く。

女子は、塩野選手が5時間27分の好タイムでランへ移る。妻西内真紀は、5時間45分でランへ入った。

ランコースは、緩やかなアップダウンが連続する往復コースを3周回。傾斜は緩やかなのだが、平地はあまり無く、脚に堪えるコースである。

ランの序盤から、一緒にバイクフィニッシュしたハム選手がかなりのハイペースで前を追い始める。4分前に居た篠崎選手、カン選手を早々に抜くと、1位のパク選手をターゲットに捕らえ、さらにペースアップしていった。私はコースのタフさも考慮して、ハム選手には付いていかずに、後半温存作戦で前を追う。

このチェジュ大会のエイドステーションは充実していて、水、スポーツドリンク、コーラ、などの飲み物はもちろん、バナナ、羊羹などの食べ物に加え、サロンパスのスプレーなども置いてあった。自分の用意した物を取ることが出来るスペシャルエイドは、1周目で取ってもいいし、3周目で取ってもかまわないことになっているので、やりやすい。ただ、私は今回取るのを忘れてしまったのだが。

 

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ハム選手は、ラスト10kmくらいのところでパク選手を捕らえ併走。ラストスパートをかけ、バイク30分差をひっくり返し優勝を遂げた。抜かれたパク選手は2位。

私はパク選手を20分ランで縮めるものの、3位に留まった。4位は菅沼選手。女子は、塩野選手が終始安定した走りを見せ優勝、2位は西内真紀となった。

今年のハワイアイアンマン世界大会の権利は、プロの部でルール変更があり、トップから5%以内にフィニッシュしないと、いくら枠内に入っていたとしても出場できないことになっている。私も、春のアイアンマンマレーシア大会で2位に入ったものの、トップから5%以内に達せず、あと2分30秒で涙を呑んだ。

今回は、男子も女子も権利者は5%以内に入っていた。男子は1,2位の韓国選手はハワイには行かないと言うことだったので、3位の私と、4位の菅沼選手まで権利がロールダウン。女子の1枠はそのまま塩野選手が獲得。

昨年、日本人男女8名のプロが出場したが、現時点でまだこの3名のみしか出場権利を持っていない。今後、8月末のアイアンマンまで予選アイアンマンは数レース残している。

来年のアジア地区のアイアンマンは、中国のみ5月開催で場所移設が決定しているが、アイアンマンコリア、アイアンマンジャパンは開催場所、日程共に未定のようである。

 

ただ、このチェジュ国際トライアスロンは独自にやっていくと思うので、来年も日本人の皆さんにはお勧めの大会である。

チェジュまでは、日本のいくつかの空港から直行便が飛んでいるし、1時間から1時間半くらいの短いフライトで済む。参加料金もかなり安めに設定されてもいる。距離はアイアンマンと全く同じ距離なので、アイアンマンの名称が特に無くても完走目的であれば、この大会はお勧めできる。大会参加には、直接申し込み、フライト、宿の手配でも可能だが、心配な方は日本からのツアーも催されているので安心だ。

日本のロングの大会は、最近定員締め切りになり100%出場が出来なくなってきている。そんな方にも、この韓国チェジュ島での大会参加は如何だろうか?

 

(Text:Hiroyuki Nishiuchi  Photo:shoji Oonishi)