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Race Report

うつくしまトライアスロン in あいづ

天候
気温
19℃
水温
23℃
参加者数
441名

取材した人:小久保よし子

東日本大震災と原発事故による逆境のなか、復興支援イベント「うつくしまトライアスロン in あいづ」が開催された。節電や警察官の人員確保などの課題があり、3種目をすべて猪苗代町内でまとめる例年とは異なるコースだったが、雲に見え隠れする磐梯山を眺めながらのバイクコースや田圃の中を走るランコースは美しく、新鮮だった。
スイムは例年通り、波のない猪苗代湖を2周回するコース。今年は早朝から雨で昨年ほどの透明度はなかったが、水温23℃で泳ぎやすかった。昨年、折り返し地点がわかりにくいという指摘を受けたといい、かなり大きなブイが浮いていた。
バイクはフラットだがUターン箇所が8カ所あり、2周回するパートもある。コースマップだけではわかりにいが、誘導と表示がしっかりしているので迷うことはない。途中コース上に踏切があり、2回通過するが、「降車して渡る」というローカルルールに違反するとペナルティを課せられる。今年、踏切待ち選手には、「マウンテンバイク」の獲得権利が与えられた。40名ほどの踏切待ちがあったようだ。
ランは田圃のあぜ道やフラットな町道を回るコース。1.5キロごとに給水所があるため、通過した回数で距離がわかる。
雨の中、寒くて震えながら誘導し、応援してくれるボランティアスタッフや地元の人たち、農作業の手を休めて応援してくれる人たちの気持ちを考えると、感謝の気持をどう表したらいいかわからない。開会式、「開催が決まったとき、300名ほどの参加があればと思っていたが、ふたを開けてみれば例年と変わらない申込みがあり、皆で喜んだ」という森崎俊紘実行委員長の挨拶があった。
来年もまたここに来て、ゴールまで楽しめるように練習するのがお返しになるのかなと思いながら、昨年同様、ずっと待っていてくれた井上一輝選手(東京ヴェルディ)とハイタッチし、ゴールを踏んだ。
レース終了後は、福島県特産の桃とすいか、ぶどうが並び、選手にはソースカツ丼のお弁当が渡された。雨は降り止まなかったが、猪苗代湖近くに設置された会場では、表彰式や復興支援のためのチャリティオークション、友好大会である「宮古島トライアスロン大会」出場権を争うジャンケン大会で盛り上がった。

トランジットエリアの横断幕。大震災の後遺症に苦しむ中、福島を応援する約500名の申込があった。

前日のバイクチェックインには、雨露除けにシートとクリップを貸してくれる。
水玉や花柄もあり、ちょっと華やか。

スタート前のウォーミングアップは、うつくしま名物エアロビクス。
体がほぐれていい感じに。

猪苗代湖は遠浅で水質は抜群。水温23℃とグッドコンディション。晴れていれば磐梯山がきれいに見える。

スイムトップは東京ヴェルディの井上選手。

200m近くある水中ランは思いのほかつらそう。

雨のため滑りやすくなったバイクコースだったが、大きな落車はなかった。

バイク中盤には雨も小降りになり、応援に笑顔を見せる余裕も。

時折、磐梯山が顔を見せてくれた。

今年限定のコースは、バイクもランも全くのフラット。

ランの頃には雨も上がった。

今年は、田んぼのあぜ道も走る。青々と実る稲穂が美しい。参加賞はこのお米が送られてくるそうだ。

この日は最高気温でも20℃に届かず。
冷たい雨でボランティアも大変だったと思う。

小平潟天満宮の参道を通ってゴールへ向かう。

雨の中、先にゴールした選手たちがハイタッチで出迎える。2位になった犬童選手(東京ヴェルディ)も最後まで応援。

ゴール後は特産のスイカ、ぶどう、桃などフルーツが盛りだくさん。

2連覇の篠崎選手(中央)と3位の長谷川選手(左)。フルーツの後はソースカツ丼?!

最後は宮古島の出場権をかけてじゃんけん大会!雨の中、多くの選手が残っていた。

小久保よし子

編集プロダクション時代に築いた不健康を取り戻そうと10年前にマラソンを始め、途中4年間ほどエアロビクスダンスにはまったが、2010年に「うつくしまトライアスロン in あいづ」をなんとか完走。3種目をマイペースで練習し、時間内完走を目標とするゆるい「トラ生活」を楽しんでいる。トライアスロン歴2年目。医療や生活習慣病、食事療法などの分野を得意とするフリーライター。

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